ご自宅の屋根って、今どんな状態なのかご存知ですか?
外壁塗装と同時に、屋根塗装も工事される方が圧倒的に多いのですが、外壁と違って見えない部分である屋根について
普段なかなか見ることがない部分だからこそ、しっくりこないことが多いようです。
見えない部分がゆえに不安になってしまう屋根について、しっかりお話させていただこうと思います。
実際に屋根の上ではどのような作業をしているのか。工程写真でご紹介もしていきますね。
1.傷みやすい屋根
突然やってくる台風やゲリラ豪雨に屋根の状態が大丈夫なのかと心配になってくるのは、屋根は最も過酷な条件にさらされているからです。
●屋根の劣化症状
10年以上経過してくると、外壁の汚れやひび割れが気になったことからお問い合わせをいただくことがほとんどです。
外壁は、目につきやすいので傷みの状態にも気づきやすいのです。
では、その時の屋根の状態はどうなっているのでしょうか。
屋根の色あせが目立つ状態
経年による色褪せはどうしても避けられません。
表面の劣化がさらに進みますと、塗料が粉状になり、剥がれてきます。
全体がサビた屋根
金属屋根な大部分が塗料によってサビを防います。
塗装の劣化はサビによる腐食を招き、サビを放置すると、穴が開きます。
穴からは雨水が浸入していくので、雨漏りに繋がります。
コケが生えた屋根
日当りや湿気にもよりますが、屋根材のすき間に土ぼこりなどがたまると、コケが発生してきます。
コケは水分を含んでいますので、放っておくと雨漏りの原因となります。
漆喰の劣化した屋根
経年で漆喰が剥がれたり、落ちたりします。
漆喰が剥がれ落ち、棟の葺き土がむき出しの状態という状況は、多くの雨水呼び込むので、雨漏れに繋がってしまう原因になります。
屋根は、外壁よりも紫外線や風雨をまともにうけ傷みやすく、目が行き届きにくいため劣化に気づきにくい箇所なのです。
●放置しすぎると
傷みが進行してしまい雨漏りや躯体の腐食などの深刻なダメージになってしまうと、屋根塗装では対応することができなくなります。
屋根にカバーをするとか、新しい屋根材に張り替えるしか方法が選択できなくなり、修理費用が高くなってしまう場合があります。
腐食した屋根
雨漏りした天井
2.主な屋根材の種類
屋根材の種類は無数にあり、メンテナンス時期も方法も異なってきます。
スレート屋根
「カラーベスト」や「コロニアル」といった商品名で呼ばれるセメントに繊維を混ぜて薄い板状にした屋根材です。
瓦屋根
粘土を成形して焼き上げたもので、昔から住宅には大変多く使われている屋根材です。
金属屋根
トタンやガルバリウム、ステンレスといった、金属の板を葺いた屋根です。
トタン屋根
金属屋根の中でも鉄板を亜鉛メッキで覆ったトタンを使用した屋根です。
折半屋根
工場や倉庫の屋根によく使われる台形が連続した凸凹の金属屋根です。
同じ屋根でも塗装が必要のない屋根と必要な屋根も存在しています。
屋根材の種類と傷み具合によって、工法や材料の種類が違い、それゆえ金額も変わってきます。
3.屋根のメンテナンス
●屋根のメンテナンス方法は3種類
①屋根塗装
②屋根カバー工法
③屋根葺き替え
屋根塗装については、後ほど工程写真とともに詳しく解説していきます。
現在すでに雨漏りをしている場合や雨漏りが心配な場合屋根塗装ではほとんどのケースで直りませんので、②屋根カバー工法または③葺き替えになります。
②カバー工事の費用は屋根材にもよりますが100~150万円程度です。
③葺き替え工事は、カバー工事の費用とプラスして既存屋根の撤去・処分費や補修費などが余分にかかり、150~200万円程度です。
たしかに塗装するより高いですが、長い目で考えた時のコストパフォーマンスは②カバー工法や③葺き替えが高い場合があります。
●屋根塗装の手順
今回は比較的多くのお家で使われている薄型化粧スレート(カラーベスト・コロニアル)塗装の作業手順をご紹介します。
高圧洗浄
まず最初に、高圧洗浄を行っていきます。
屋根は、コケ・カビなどが大量に発生している場合が多いので、すべて、高圧洗浄で除去していきます。屋根の場合、勾配があり、高圧洗浄の際はコケなどが濡れると非常に滑りやすくなっているので、 足元にも注意し、周りへの飛散にも気を配りながら施工していきます。
下地処理シーラー
屋根のトタン部分などは「目粗し・ケレン」といって、わざと傷を付けていき、より密着性を高めていきます。
さらに、トタンのつなぎ目部分などのシール部分を全て打ち替えていきます。
一番過酷な条件下に置かれている屋根は、特に劣化が激しいので、徹底的に下地処理を行っていきます。
屋根の場合、トタン部分には錆止めを、コロニアル部分にはシーラーを塗装していきます。 これはもともと材質が違う為、素材に合った下塗材を選定していきます。
下塗りが完了したら、「タスペーサー」というものをはめ込んでいきます。
これをはめ込まずに塗装してしまうと、瓦と瓦の重なり部分に塗料がたまってしまい、 中の湿気が外に逃げられなくなってしまいます。
外に出れない湿気は、やがて行き場を失い、部屋内に侵入し、雨漏れ・結露などの問題が発生してしまいます。
下塗り
シーラーは後で塗る中塗り塗料、上塗り塗料との密着をよくするために使われます。
塗料と下地をつなぐ接着剤のような役割があります。
また、下地がヤニなどの滲出物を含んでいることがありますが、シーラーには滲出を止める働きもあります。
後に塗る塗料が下地に吸い込まれるのを防ぐ、シールするのでシーラーと呼ばれます。
中塗り
下塗りは下地強化剤を塗り、上に塗る塗料の密着力を高め、長持ちさせるために行います。
中塗りは上塗り材の補強や平滑な下地を作ることが目的です。
上塗りは仕上げであり、見た目と塗料の最終的な持ちを左右する工程です。
耐久性を確保するため、仕上げ塗料は2回塗るのが通例です。
上塗り完成
上塗りとは最終工程、仕上げ塗装ということになります。
仕上げに使われる塗料は上塗り材と呼ばれており、通常は2回塗って完了となります。
この1回目を中塗り、2回目を上塗りと呼ぶことがあります。いずれにせよ、通常は上塗りと中塗りには同じ物を使います。
上塗りを完了して初めて塗料本来の耐久性が発揮できると言われています。
検査
社内検査を行った上でお客様のイメージ通りに仕上がっているか、気になる点がないか一緒に確認いたします。
4.屋根を長持ちさせるには
①屋根の健康チェックが大切
屋根は家の構造上の中で、一番過酷な状況にさらされている箇所です。しかし、ハシゴなどを掛けないと普段はほとんど見えにくい場所なので、定期的なチェックが難しい箇所でもあります。家を立ててから10年以上経っている場合は、一度専門の業者に診断をしていただくことをおすすめします。
②信頼できる業者選びが大切
信頼できる業者を選びが何よりも大事です。診断をしてもらっても、適切な診断で無ければ、意味がありません。
世の中には訪問販売での業者さんやネットでの外壁塗装の一括見積りサイトなどはありますが、ハウスレンジャーがオススメなので、「地元で評判のある塗装専門業者」です。
地元で仕事をしている以上、良い噂も悪い噂も立ちやすいものです。
評判の良い地元の塗装専門会社というものは、少なからず「仕事は真面目で丁寧で、価格も適正」である場合が一般的なので、業者選びの際は信頼はおけると思います。
③ドローンを使って屋根点検
最近はドローン使っての簡単に屋根診断も出来ます。
ハウスレンジャーでもドローンを使って建物診断をしております。